
秋から毎週一度、南北線に乗って麻布十番にゆく。
大倉山から日吉。日吉から目黒。目黒から白金高輪。白金高輪から麻布十番。東横線で渋谷あるいは中目黒にゆくよりも、日吉で目黒線直通の南北線に乗り換えてしまうと、ずいぶん空いているので気が楽だ。目黒区に長くいたので、地下にしなくてもいいのではないか、というような庶民的住宅地の最寄り駅までもが地下駅となり、風景は一変してしまったけれども、住民が変わるわけでなし。吉祥寺から永福町まで井の頭線に乗った時のような安心感がある。ぼんやりとしていられる。山手線のような緊張感はない。
麻布十番は歩いてみるだけでウキウキする町だ。それでも週に一度限られた時間しかいられないので探索まではできていない。それはそれで残念だけれど、地下鉄の出口からレッスンの教室に向かう途中、東京タワーが美しく見られる街角がある。
不思議なことに、晴れていて富士山がよく見られたり、満月が輝いていたりするのと同じように、東京タワーを見られる一瞬が嬉しい。何かいいことがあるのではないか。そんな気がするのだ。

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